大規模システム開発プロジェクトにおけるリプラン・実行
全国各地の医療現場で利用される大規模システム刷新プロジェクトにおいて、進行上の重篤なリスクが検知されたため、40FTE/月の開発事業者の入れ替え含めて全体的な計画を見直しました
背景と目的
- 医療系クライアントにおいて、マルチベンダ型で開発予算が2桁億円後半になる大規模開発プロジェクトが進行。当該システムは医療機器との接続含め全国各地の医療現場で年間200万人の利用者がおり、システム障害が即時医療事故に直結するシステム
- 医療機器接続含め、本システムの中核となる開発事業者の成果物品質が極めて悪く、また当該事業者において、当初見積もりから大幅な上振れが発生しており、将来の医療事故発生リスク含めてプロジェクト進行が困難と判断したためリプランをクライアントに提案
ご支援領域
予算内でプロジェクト進行可能になるよう、開発事業者のスイッチを行うシナリオ策定を行い、経営含めた合意形成を図りました。
PJ継続に係るリスク調査:
- 開発事業者から開発・運用工程の機能別費用明細をFTEベースで試算させ、妥当性があるか否かを確認、PJ総実行予算に対するGAP比較(事業者毎)
- 要件定義資料や設計資料の点検を実施し、顧客からの指摘数などや課題発生数、顧客からの事業者へのクレーム数や内容等を基に成果物の品質評価
- 顧客の部長級以上と協議を行った上で、プロジェクト全体へのリスクを判定
リスク回避のためのシナリオ検討・計画策定:
- PJ存続可能な代替事業者の選定と調整
- PJを混乱させないよう、秘匿状態にて水面下で代替事業者候補を選定
- 新しい事業者への開発要件の提示と見積・マスタープラン提示をクイックに対応
- PJ方針(スコープ)とプロジェクト計画の再定義
- PJ全体のコスト試算・マスタープラン策定
- PJスコープの変更点と影響箇所(機能単位)で特定
- 再予算申請のための準備
- リプラン後の体制組成に係る各種調整
関係各所・事業者とのリプラン合意形成・実行:
- 旧事業者との取引停止と新事業者への切り替え
- 旧事業者責任者を呼び、経緯を説明して、友好的な関係性のままお取引を停止(裁判に発展するリスクを除外)
- 新事業者には他事業者への紹介含めて体制や役割を周知
- リプラン後の全体計画の周知と合意・再開
- リプラン後の変更点(体制、スコープ、スケジュール等)を整理し、関係する事業者、顧客側事業者に周知・合意形成しPJの再始動を速やかに立ち上げ
