日本の経済安全保障を、事業という形で守り、育てる。KES-IMとの業務提携の背景

株式会社enableXは、元国家安全保障局長・北村滋氏が率いるKES Investment Managementと業務提携を締結しました。グローバル100件超の事業共創実績と、AI・サイバー・防衛・宇宙分野の専門性を活かし、投資先企業の事業成長を現場から支援。経済安全保障の「実装」を民間から推進します。
経済安全保障が「絵に描いた餅」で終わらないために、何が必要か
法律は整備されました。予算も増えました。政策の方向性も明確になりました。しかし、重要技術を持つ企業が実際に成長し、サプライチェーンが強靭化され、同盟国・同志国と連携した事業が動き出すためには、「事業を動かす力」が不可欠です。
株式会社enableXは2026年6月、KES Investment Management合同会社(以下、KES-IM)と業務提携を締結いたしました。KES-IMは、元国家安全保障局長・内閣特別顧問である北村 滋氏がCEOを務め、日本初の「国家安全保障」をテーマとする投資ファンド「KESファンド」を運営しています。経済安全保障、インテリジェンス&サイバーセキュリティ、航空宇宙&防衛技術の3領域を重点的に投資対象とし、国家の強靭性と投資リターンの両立を目指す、前例のない試みです。
そのKES-IMが、「事業共創パートナー」として選んだのがenableXです。本稿では、なぜenableXがこの提携に踏み込むのか、何を担うのか、そしてこの取り組みが日本の産業界にもたらす可能性について詳述いたします。
なぜ、いまenableXが国家安全保障に向き合うのか

enableXは、「事業開発力とディープテックの力で、人手不足やインフラ老朽化といった社会課題を解決する」ことをミッションに掲げる事業開発ファームです。創業以来、日本を代表する大手企業との事業共創プロジェクトをグローバルで100件以上手がけ、戦略提言にとどまらずジョイントベンチャー設立や新規事業の垂直立ち上げまでを一気通貫で担ってきました。
私たちが向き合ってきたのは、常に「事業を実際に動かす」という命題でした。どれほど優れた技術があっても、どれほど有望な市場があっても、それを事業という形に変えて持続的に成長させるまでのプロセスは、泥臭く、困難で、実行力を問われます。
今回のKES-IMとの提携は、その使命の自然な延長線上にあります。
安全保障・防衛・サイバー・宇宙といった領域は、国家の根幹を支える極めて重要な産業でありながら、その担い手の多くはまだ成長途上にあります。スタートアップや中堅企業が優れた技術を持っていても、大手企業との連携窓口を持てない、海外展開のノウハウがない、営業体制が整っていない。そうした「事業の壁」に直面し、ポテンシャルを発揮しきれていないケースは枚挙に暇がありません。
経済安全保障を「政策」から「実装」へと転換するためには、これら重要技術を持つ企業の事業成長そのものを支援する存在が必要です。enableXは、その役割を担うことができると確信しています。
元国家安全保障局長・北村 滋氏が認めた、enableXの事業力
今回の提携において、KES-IM CEOの北村 滋氏は次のようにコメントしています。
「経済安全保障はパブリック・セクターだけで完結するものではなく、民間の主体的な取組みが不可欠です。今般、KESファンドを立ち上げることとし、事業共創と推進力を備えるenableXとも連携し、民間から一段踏み込んだ我が国の経済安全保障の推進と、企業、産業界、さらには日本の強靭化に貢献してまいります。」
北村氏は、内閣情報官として10年にわたりわが国のインテリジェンス機能を統括し、国家安全保障局長として安保政策の中枢を担ってこられた人物です。その北村氏が、日本の民間企業の中からenableXを「事業共創・推進パートナー」として選んだという事実は、私たちの実行力と信頼性に対する、極めて重みある評価だと受け止めています。
国家安全保障の専門家が「投資だけでは足りない。事業を動かすパートナーが必要だ」と判断したとき、その答えとしてenableXが選ばれました。
enableXが担う3つの役割。投資と事業成長の一体化
本提携においてenableXが担う役割は、従来の「コンサル」でも「アドバイザー」でもありません。私たちは「事業の現場に入り込み、やりきる」存在として、以下の3つの機能を提供します。
1. 投資先企業の事業を「共に創り、共に伸ばす」
KESファンドの投資先企業に対して、enableXの事業共創チームが深くコミットします。営業戦略の実行、アライアンスの構築、プロダクトの市場投入、組織立ち上げまで、事業成長に必要なあらゆる実務を、現場に入り込んで「やりきる」体制を構築します。
私たちは過去100件以上のプロジェクトで培った実行知を持っています。重要技術を持ちながら事業化に苦しむ企業に対して、enableXが伴走することで、技術を市場価値に変換するプロセスを劇的に加速させます。
2. LPと投資先をつなぐ「共同プロデュース」モデルの推進
従来型のファンドでは、LPは資金の提供者にとどまることが一般的でした。KESファンドは、これを根本から変えます。
enableXはLPである事業会社や機関投資家が持つ技術・市場アクセス・産業知見を、投資先企業の成長に直接結びつけます。LP・ファンド・投資先が三位一体となって事業価値を創造する「共同プロデュース」モデルです。
この仕組みが機能すれば、大手企業にとってKESファンドへの関与は単なる財務的投資を超え、自社の新規事業開発・オープンイノベーション・技術調達の戦略的手段となりえます。
3. 同盟国・同志国連携を「事業」として具現化する
経済安全保障の実現は、日本国内にとどまりません。サプライチェーンの強靭化も、重要技術の流出防止も、安全保障上の連携も、すべてはグローバルな事業関係の構築が前提となります。
enableXは米国、欧州、韓国をはじめとするグローバルネットワークを持ち、クロスボーダーでの事業開発を一貫して主導してきました。投資先企業の海外市場展開、同盟国・同志国パートナーとのアライアンス構築を、具体的な事業として推進してまいります。
enableXが持つ3つの固有の強み
強み1:グローバル100件以上の事業共創実績
戦略を描くだけでなく、事業をゼロから立ち上げ、JVを設立し、市場を切り拓いてきた実績があります。この「実行型」の事業共創能力は、安全保障関連企業のスケールアップにおいても直接的な価値を発揮します。
強み2:米国・欧州・韓国をカバーするグローバルネットワーク
国内完結では実現できない同志国連携を、実際のビジネスとして動かすためのネットワークと実行力を持っています。経済安全保障領域では、グローバルに事業を推進できる民間パートナーの存在が決定的な差を生みます。
強み3:AI・サイバー・防衛・宇宙分野における深い専門性
KESファンドの投資対象と完全に重なる領域での事業創造実績を持っています。技術の評価から事業性の見極め、市場投入まで、高い解像度で支えることができます。単なるビジネス開発者ではなく、技術と事業の両面に精通した人材が、現場でプロフェッショナルとして機能します。
この提携が開く、新たな連携の可能性
今回のKES-IMとの業務提携は、enableXにとって一つの重要な到達点であると同時に、新たなエコシステムへの入口でもあります。
KESファンドは、国家安全保障をテーマとする日本初の投資ファンドであり、政府・防衛省・関係機関との接点、同盟国の政府・機関との関係性、そして安全保障・防衛・宇宙・サイバーの領域における固有のネットワークを持っています。そのKES-IMと事業共創パートナーとして機能するenableXは、国家的な重要性を持つビジネスエコシステムの中核として機能することになります。
経済安全保障は、政府だけの課題ではありません。むしろ民間企業こそが、技術力・資本力・実行力を持って主体的に動くことで、日本の強靭化に貢献できる時代です。
安全保障政策が加速する時代に、enableXは「事業の実行者」として、その政策を現実の産業力へと変えてまいります。私たちが持つ事業共創のケイパビリティと、KES-IMが持つ安全保障の知見・ネットワークが組み合わさるとき、日本の重要産業が世界で競争力を持つ未来が現実のものとなります。
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プレスリリースはこちらから。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000147732.html