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Insights

関西電力様との事業共創で見えた、現場DXの最前線

関西電力様との事業共創で見えた、現場DXの最前線

2026年8月18日・19日、関西電力株式会社と協働で「製造イノベーションDXPO東京'26【夏】」に出展しました。2日間で100社以上の企業様と名刺交換し、外観検査・アナログメーター読取・技能継承など、現場が抱える6つの課題が浮かび上がりました。

Expertise(更新: )
Yuta Osaki

開催概要

株式会社enableXは、2026年8月18日・19日の2日間、関西電力株式会社と協働で「製造イノベーションDXPO東京'26【夏】」に出展しました。本レポートでは、ブースでの訴求内容と来場者との対話から見えてきた製造業・現場産業が抱える課題、そして今後の展望についてご紹介します。

ブースでの訴求内容

ブースでは、関西電力グループとenableXそれぞれの強みを活かした展示を行いました。

共同出展ブース

関西電力グループ:現場実装を支える事業基盤

関西電力グループが保有する電力インフラ・通信インフラ・計算資源(データセンター)という3つの事業基盤を軸に、現場・実空間へのAI・ロボティクス実装を後押しする体制を訴求しました。提供価値として、以下の4領域を紹介しました。

  • ローカルAI・AI基盤構築:現場データを活用したAI開発、GPUを活用したAI処理基盤の構築
  • AI×ロボティクス:AI搭載ロボットの技術検討・実装・制御
  • AI駆動開発・共同開発:AIを活用したアプリの共同開発、開発業務プロセスの高度化
  • 空間・現場のデジタル化:空間・現場のモニタリング、3D空間データの見える化、デジタルツインの構築

具体的なソリューション事例としては、次の2つを紹介しました。

  • SITE SELECT(適地選定アプリ):地図・統計・人流・インフラなど多様なデータを統合し、独自の評価モデルで最適な立地をスコアリングするアプリ。店舗出店や倉庫立地、再エネ発電所立地など幅広い用途で、データに基づく意思決定を支援します。
  • アナログメーター解析ソリューション:ロボットが施設内を自律巡回してアナログメーターを撮影し、AIが針の位置と数値を高精度に読み取ることで、点検・記録業務を自動化。受変電設備やプラント、上下水道など、現場の自動巡回を支援します。

いずれも「関西電力グループのCVCである合同会社K4Venturesを通じた幅広い企業・技術とのネットワークを、課題に応じた共創や社会実装に活かす」という共創スタンスのもとで紹介し、来場者からは「漠然とした悩みでも相談できる」という点に反響をいただきました。

関西電力グループのオープンイノベーションに関する最新の取り組みや事例は、公式サイト「KOI(関西電力イノベーション)」で発信されています。

enableX:現場データを"使える知識"に変えるAIエージェント

enableXからは、「事業を作り、動かす事業開発ファーム」として、事業開発力とディープテックの専門性を活かし、現場の"負"を解消するという立ち位置を紹介しました。

ブースでは、DX担当者・現場担当者・バックオフィスそれぞれが抱えがちな課題(統制の効かない市民開発、PoC止まりの業務効率化、バラバラなフォーマットからのデータ抽出など)を起点に、「安く」「早く」「セキュアな」AIエージェント活用を支援できることを訴求しました。

具体的なユースケースとして、以下の3つを紹介しました。

  • 技術継承教育:ベテランの言葉を録音した音声データからマニュアルを自動生成・更新し、ハンズフリーで質問できる音声Botを構築
  • 報連相自動化:外観検査の不良検知や設備異常などの場面で、報告書作成を効率化
  • 判断サポート:データフォーマットが異なる多くのサプライヤーからの見積書を統一フォーマットに自動変換・蓄積し、誰でもいつでも最適な判断をサポート

「基盤構築からではなく、今困っていることからスタートする」「専門性の高い担当者が実運用まで伴走する」という進め方に、多くの方から共感の声をいただきました。

あわせて、ブースでは外観検査の効率化ソリューションについても多くの方とお話しする機会をいただきました。関西電力グループの事業基盤とenableXのAIエージェント技術力を掛け合わせ、「課題整理から技術検証・実装まで伴走する」という共創スタンスに、多くの反響をいただいた2日間となりました。

来場実績

2日間で100社以上の企業様にブースへお越しいただき、名刺交換をさせていただきました。製造業を中心に、建設業、情報サービス業、通信サービス業、電気・ガス・水道業、士業・コンサルティング業など、業種を横断した幅広い方々にご関心をお寄せいただきました。

会場内セミナーにenableX取締役 中村陽二が登壇

来場者との対話から見えた6つの現場課題

ブースでの商談を通じて、来場者の皆さまが抱える課題を整理したところ、大きく以下の6つのテーマに分類されました。

1. 外観検査・画像品質検査

木製ブラインドや洗面樹脂の黒点・傷検知、りんごパウチの穴検査、パチンコ台や金属部品の外観検査、料理の焼け具合判定など、目視に頼ってきた検査工程をAIで代替・効率化したいというご相談を多くいただきました。

2. アナログメーター読取・設備異常検知

狭小空間やガス充満空間でのメーター目視確認、ガス・水道・飲料工場での温度上昇検知、設備の破損予測など、人が立ち入りにくい・危険を伴う点検業務の自動化に関するご相談です。

3. 技能継承・暗黙知の形式知化

熟練者の高齢化・属人化が進む中、溶接技術や機械パラメータ設定、現場の勘所といった暗黙知をいかに形式知化し、次世代へ継承するかという課題です。

4. マニュアル作成・検索活用

建設現場のマニュアル整備・更新や、バックオフィス業務のマニュアル作成効率化など、ドキュメント整備そのものを負担に感じている企業様からのご相談が目立ちました。

5. 動画・作業映像解析

危険行動検知による安全管理、製造ライン動画のテキスト化、手術動画の自動分類、人の動線予測など、映像データを資産として活用したいというニーズです。

6. 設計図面・施工管理・BIM

過去図面との品質比較、マルチモーダル技術による進捗管理、インフラ維持管理におけるBIMシミュレーション、適地選定など、建設・インフラ領域特有のご相談もいただきました。

出展を通じての所感

今回、関西電力との共同出展を通して、製造業をはじめ、現場での人手不足に悩むあらゆる産業の方々とお話しする機会をいただき、非常に有意義な2日間となりました。

「熟練者のナレッジを残したいが、これまでマニュアル等を整備する習慣がなかった」「人手による作業に限界を感じているが、AIやロボットの活用は難しく感じ、何から手をつければよいか分からない」「30年後には人手が半分になることを見据え、今のうちから省人化や遠隔支援の活用を試したい」——。

こうした幅広いご相談に対し、私たちは「AIで何ができるか」だけでなく、「AIとともに現場で何を解決していくか」という視点でお話しさせていただきました。技術ありきではなく、現場の課題起点で伴走するというenableXのスタンスに、多くの共感をいただけたと感じています。

今後に向けて

今回の関西電力との共同出展では、電力会社としてインフラ領域で培ってきた確かな運用経験と、enableXのAI技術力を掛け合わせることに、多くの期待の声をいただきました。

ブースでお話しさせていただいたお客様はもちろん、この記事をご覧いただいている皆さまとも、ぜひ一緒に、製造業をはじめとする産業全体が直面する人手不足という課題に向き合い、解決策を共創していきたいと考えております。現場の課題でお悩みの際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

本レポートは、2026年8月18日・19日開催「製造イノベーションDXPO東京'26【夏】」への出展内容をもとに作成しています。

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